『ん?』

結月は首を傾げた。

『口に髪が入っちゃいますよ』

スーッと髪の毛を引く。

『ありがとう
よく、なっちゃうんだよね』


結月の頰の
少し冷たく柔らかな感触が
蒼志の指に残る。





ププッ


そのクラクションの音に
蒼志は少しギクリとした。