「潤も頑張ってね」

私は布団から出て潤に向かって言った。

「おう!」

服飾もパティシエも、目指すべきところは一緒。人が喜ぶものを提供する。

潤は昔から頑張り屋で、それは小さな頃から見てきた私がよく知っている。

そんな潤だから私は好きになった。

学園祭での一件で、気まずい雰囲気を作ってしまったけれど、今なら堂々と話せる気がする。

私はパジャマ姿のまま、潤の元へと駆け寄った。

「な、なんだよ...ほんとらしくねえな」

潤が顔を斜め下に背けながら言う。