さくらロード

「はい。朱里さんも元気そうで。そうだ、これ」

手渡してきたのは手のひらサイズのうさぎのキーホルダーだった。

ぬいぐるみみたいな立体的作りがまた可愛らしい。

「これっ、どうしたの?」

「お土産ですよ」

どうやら私の為に買ってきてくれたものらしい。

包装紙がとても凝っている。

「ありがとう、大切にするね」

やはり、あの時の告白は間違いではなかった。
あの一件から、鷺沼くんの様子が変わった。