さくらロード

「委員長の皆川朱里です。前回話し合った件に関してですが…」

不思議なことに、話すのは嫌いじゃない。寧ろ好きなほうだ。

苦手なのは、話している自分をいろんな人に見られていること。

ふと、鷺沼くんと目が合った。

鷺沼くんは興味津々そうにこちらを見ている。

「…で、ありますので…」

だんだんと、自分の言葉の節々がしりすぼみになっていくのが分かった。

やっと説明を終えると、ほっと一息をつき前を向いた。

「誰か意見はありますか?」

「はい」

手を挙げたのは鷺沼くんだった。

「鷺沼くん、どうぞ」

「今回の学園祭は学校生活最後なので、とびっきり弾けてもいいと思います」

「弾ける…とは?」

鷺沼くんはふっと笑い、私の方に真剣な眼差しを向けた。

「そうですね…喫茶店とか」