嘘と逃避とオモイデ

愛来汰は一瞬ひどく傷ついたような顔をした。

「いや……嫌いじゃないよ。」

うつむいて、消え入りそうな声でそう答えた。


嘘だ。絶対嘘だ。
本当なら目を見て言ってよ。


でも、私がしゃべろうと口を開くと、遮るようにこう言った。

「でも……音夢は忘れたの?颯士のこと。」