多分今みんなが見ている映画、私が吉川君と2人で見た映画だと思う。

なんだか思い出を汚されたようで、すごく悲しい。

あの時はとっても嬉しくて、びっくりして、なんだかくすぐったい気持ちだった。

吉川君、元気かなぁ。

そんな風に思い出を頭の中でくるくるまわしている時、ちょうど映画が終わり、エンディングソングが流れ出した。

あ。
この曲、颯士が好きだった曲だ。

暇さえあればこの曲を口ずさんでいた。

私と愛来汰は音痴だーってからかっていた。