「今からじゃんけん大会をしようと思いまぁーす!」

いきなりクラスのリーダー格の女子、島本さんがそう叫んだ。

「これからみんなにじゃんけんをしてもらいまぁーす!負け残った人にはなんと!」

島本さんはそこで言葉を切って私を見た。

「社会見学のバス席で谷川の隣になる権限を与えまぁーす!」

「いいね、それ。」
1人、また1人と賛成していく。

「よし、じゃあじゃんけん大会を始めまぁーす!」

私にとっては地獄のようなじゃんけん大会が始まった。