乙羽さんはラーメンとチャーハンのセットを頼んだ



…確かに柊さんが言うのは分かるかも







『俺って乙羽さんの若い頃に似てます?』

「?湊くんが?…でも、昔はもっと苦労してたし多忙だったからかもね。どうして?」

『蓮さんが似てるって』

「あー。それで、湊くんには甘いのね。蓮が私以外の女性は愚か男性にも興味を示さないのにおかしいと思った!
昔はね、蓮と付き合えなくて苦労したわ。
ほら、家がお金持ちだから、お見合いとか凄いするの。
父が古風でね、妹の許嫁が蓮だったんだけど、
妹が直前で逃げたのよね。で、偽物として行ったら蓮の事好きになっちゃったの
でも、私にも許嫁が居て婚約を破棄したいって言ったら暴力をされてね。流産したのよ」

『…大変だったんですね』



乙羽さんはこんなにヘビーな話なのに平然と話してくれた



「うん。今は不妊治療してるから無事に産むところまで行ければ良いんだけどね」

『はい、応援してます』

「湊くんも悩みがあったら言ってね。…もしかして、好きな女の子いるの?」

『いますよ。俺の彼女です』

「そう、それで他に好きな子出来ちゃたとか?」

『?いいえ?俺は美代子さん一途ですよ?』

「はぁー。湊くん、それじゃ、どこが似てるのか分からないわよ!
っていうか、そんなにハマる彼女なの?」

『…可愛いじゃないですか。お洒落に気を使ってるし』

「それなら他の女の子もそうよ!!湊くんはまだ本当の恋をしてないのよ!
最近、演技が魅力的になったと思ったから好きな子でも出来たかと思ったのに」








そういえば、それよく言われるな…。