プールはチェックアウトするまで貸しきりなので申し込みとか無しで戻れた







緑川さんはディナー会場でスイーツを食べていたので俺はプールに行った



…最初は乗り気じゃなかったのにこんなにハマると思わなかった





途中、曲がり角で男性とぶつかりそうになる


『あ、ごめんなさい!…!』


やば!男性は柊さんだった
目が合う



バレ…てないよね?

バレたらまた根掘り葉掘り探られる
そんなの今後休めなくなる



「…」


柊さんは固まっている、多分考え事をしていたんだと思うんだけど


何もないふりをして足早に立ち去る

「柊!もう、プール空いてないらしいよ!楽しみにしてきたのに~」






…とりあえず他人のフリして歩こう

乙羽さんとすれ違う。乙羽さんは柊さんの手を握ってブンブン振り回している

…乙羽さんらしいや。プライベートでは柊さんにもあんな風に甘えるんだね



「美羽、仕方ないじゃない。
いきなりの思い付きで出来ることは少ないの。それに今日はいきなり予約が入ったとか言ってたしまた来ましょうよ
今日はスイーツ巡り、するんでしょ?」

「うーん、そうだね!」




乙羽さんとまたすれ違う。

ん??また??



振り向くと乙羽さんは二人いた。そんな馬鹿な

あの人は双子なんだ。二度見しちゃったよ





「…」