思いは海の底に沈む【完】

記者会見当日、夜なので昼は暇だった


だんをだっこして遊ぶ



そこへ
柊さんがやって来た。相変わらず、仕事の合間に寄ったらしい



「あなた、前の話覚えてます」

『え?なんだっけ?
あ、美代子さん刑務所入ったって警察から電話があったんだよね
今日の記者会見見てくれるといいな』

「記者会見終わったら話があります」

『そっか…』




その頃は俺は…もういないと思うけど

俺の気持ちは分かっていた。理解していた。

でも、俺の心も決まっていた。
このまま、美代子さんを置いて俺だけが幸せになれるわけがない。

記者会見を行えば裁判に訴えられるかもしれない
もしかして美代子さんと仲良く刑務所の中かもしれない

俺は予期できないこれからに向きあうので精一杯だった







『じゃあ、行ってくるね~。だん』

じゃあね、だん。


だんをひと撫でして外に出る




緑川さんの運転する車に乗り込んだ