「あ?」




寸前でおでこを隠して止めた。




自分でも耳が熱いのが分かる。顔はきっと真っ赤だ。




「さ、触んないで…」



「…何で?」




口角だけ上げて意地悪そうに笑った彼は、おでこを押さえてるあたしの手に自分の手を重ねてきた。



「さっ、佐伯!!!」




「声でかい。つーか何で俺のこと知ってんの?」



「は?あたし達同じクラスでしょ!」




「あー…?」





佐伯は首をかしげて立ち上がる。