姉さん、ごめん…

今、僕に告白されても困るよね。

でも…

『ずっと好きだったんだ。兄さんと姉さんが仲良くしてるのが嬉しいのに、僕はそれでも、どんどん姉さんを好きになっていったんだ。ダメだと思えば思うほど、姉さんが愛しくて、愛しくて、どうしようもなかった』


姉さんの頬に涙がつたった。


本当に綺麗な涙が。


僕も泣いた…少し恥ずかしい。


でも、ずっと苦しかった思いから、解放された気がしたんだ。

自分のことしか考えてない、一方的な告白だ。

やっぱり情けないな。

『凌馬君...そんな風に思ってくれて、本当にありがとう。信じられないけど、すごく嬉しい』

姉さんは下を向いて、少し考えていた。

『私ね...凌馬君に好きになってもらえる程、いい女じゃないの』

そう言ったあと、姉さんは申し訳なさそうに続けた。

『ごめんね…私、凌馬君のこと、もちろん嫌いじゃないの、とても好きよ。でもね…』

『いいよ、言わなくていい。わかってるから。姉さんの気持ちはわかってるから』

姉さんの言葉に、重なるように僕は言った。


フラレた。


でもね…


のあとは…


想像がつく。


うん、それで…いい、それでいいんだ。