『凌馬はすごく良い奴だ。すっごいイケメンだしな。俺は、愛美さんを好きだけど、お前のこともやっぱり大切なんだ。かなりわがままだけど。俺が言うのおかしいけど、凌馬には自信持って欲しい』

矛盾してるけど、ユウの気持ちはわかるんだ。

精一杯言ってくれてるユウの優しさは。

姉さんの寝顔を、時々見てしまう。

この人が居なくなったら、僕の人生もその瞬間に終わってしまうんだろうか。

ユウが、兄さんから姉さんを奪うことも、 本当は辛いこと。

兄さんの浮気を知りながら、我慢してる姉さんを見てるのも辛いこと。

もう考えるのはやめよう。

『ごめん、もう寝る』

僕は、ユウにそう言って、ベッドに入った。

今日は、本当に楽しかったんだ。

それに嘘はない。

姉さんが綺麗で、可愛かった。

寝顔を見てたら、いつか、姉さんがどういう形であれ、子どもを育てて、 愛する人と幸せになれること、僕は願わずには居られなかった。


おやすみ、姉さん。