『凌馬が悩んでるの、ずっとわかってた。最近お前の落ち込んだ顔見てるのがつらくてさ』

誰にも言えないって思ってた。

でも...

ユウには言わないとダメかな…

僕にとっては、ユウは大事な親友なんだしな。

『ごめん、心配かけてしまってたんだな』

『...ほら、可愛い子紹介したら、その人のこと忘れられるんじゃないかなってさ...余計なお世話だったみたいだけど』

『...悪い。本当に』

『次の授業、休んで話さないか?』

『...いいよ』

僕は、ユウと一緒に大学内のベンチに座った。

今日は昨日とは違って、心地よい春の風が吹いて気持ちの良い天気になった。

空も綺麗だ。

回りは静かだった。

『凌馬の好きな人って?』