教室に入って、椅子に座ると、いつもの声が聞こえた。

『凌馬』

その声の方に振り向いた。

『ユウ、お前朝から元気よすぎ』

『なんだよ、凌馬、元気ないのか?』

高校からの同級生。

なんやかんやで、ユウとは一番仲が良い。

気取らない気さくなタイプのユウ。

イギリスと日本人のハーフだが、英語は全く出来ないらしい。

どこにいてもファンクラブが出来る超人気者。

めちゃくちゃイケメン。

バイトで雑誌のモデルもしている。

とにかく、ユウとは何故か気が合う。

友達は多いけど、何でも話せるのは、ユウだけかも知れない。

そう言うのを、親友って言うんだな。

『凌馬。今日ってさ、終わってから暇?』