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"遥斗……こっちへ来て、ママを抱きしめて?"


"Last note"の特性が、開花した頃の夢を
俺は見ていた……。

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「遥斗……遥斗、お願い目を覚まして…」

母さんが…泣いてる…??

いや、違う…この声は……。

「……レナ…さん?……ここどこ?」

「遥斗!!良かった目ぇ覚ました!」

目を開けると俺は病院のベッドの上にいた。
涙目のレナさんが俺の手を握っていて、
それを握り返してみる…良かった。
力は入るし、何だか妙に身体がスッキリしている。

「"治療、成功"…だな。」

レナさんの隣にはメガネを外した櫂が
安心した表情で俺を見ていた。