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日が暮れ始め、夕陽が落ち葉を照らす。

紅葉し始めている葉が舞い、

男の薄汚れた靴の上に落ちた。

ポケットに入れた携帯が長く振動している。

「…もしもし?何の用?」

[…あずみが目を覚ましたの。
警備も誉ももういない。
とどめ刺さなきゃ…やってくれるわよね?]

「……そうだね。場所は?」

[会場から1番近い総合病院よ。407号室。
22時から15分間、見回りは来ないみたい。]

「了解。」

男は簡潔に返事すると、
電話を切り、空を見上げて呟いた。


「あずみ……待っててね。」