どういう反応なんだろう。 一瞬だったし、向こうは自転車での登校だったから、あまり反応が読めなかった。 パッと光原先輩を見上げれば、先輩は笑っていて。 「……光原先輩?」 「いやぁ、唯香ちゃんも唯香ちゃんだなぁって思って」 「え?」 「本当に気づいてないの? 多分、彼って相当やばいと思うけどなぁ」 相当やばいって、何に対してなんだろう。 光原先輩の言葉の意味がわからなくて、首をかしげることしかできない。 結局意味がわからないまま、私たちは靴箱に向かう。