「じゃあ健斗、着替えて来い。
俺が唯香ちゃんとお話するから」

「……唯香を困らせないでくださいよ」
「もちろん」


健斗はため息をついてから、カウンターの中へと入っていった。



「いやー、健斗にこんな綺麗な彼女がね」
「そ、そんなことは……」

綺麗だなんて、ありえないのに。


「あんな女嫌いで、バイト中も女性に絡まれたらすごく冷たい反応するのにな。

唯香ちゃんの前ではどんな感じ?」

「ふ、普通ですよ?もともと仲が良くて」
「絶対何かあるな。デレデレしてる?」


キスはされるけれど、残念ながら期待に応えられる返答はできない。