「あの二人は幸せそうだなぁ。仲良くドルチェを食べて、買い物をして、観光して…。宿では気持ちいいこともしてたんじゃねえか?……ベッドの上でな」

「やめろ!!そんなこと…聞きたくないッ!!」

俺がニタリと笑いながら言うと、ロビンは頭を抱えて泣き始めた。女はすぐに泣く。五月蝿い。

「お前は哀れだ。幼い頃からリーバスを知っていて、幼い頃からリーバスに恋をしていたのに、急に世間に出てきた王女にリーバスを奪われ、さらに幸せそうな二人を見なければならない…」

ロビンは何も言わずに泣き続けている。

「そこで、お前のは味方をしようと思う」

そう言うと、ロビンは驚きたように顔を上げた。

「どういう……」

「リーバスを傷つけれ、リーバスに優しくしろ。そうすれば、リーバスはお前に恋をするはずだ」

俺はニタリと笑いながら、その方法を教える。ロビンの目は大きく見開かれていった。

「リーバスを手に入れたいんだろ?これが一番いい方法だ」

俺はロビンに鎖の鍵を渡し、廃屋を後にした。嗤いがさっきから抑えられそうにない。

ロビンにも、あの二人に行う復讐に協力してもらうことにした。あの二人が傷つき、苦しみ、嘆き悲しむ……。なんと美しい光景だろう……。

祝福の雨が、俺を包んだ。