俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「上」

赤い生地に銀や金色の刺繍が施された衣装を着た二人を見た時、その美しさにみんな時が止まったかのように黙り込んだのを覚えている。普段騒がしいクリスタルやあれぅが黙り込んだことは、俺の中で大事件だと思った。

「とってもきれい!」

「結婚、おめでとう!」

しばらく見とれた後、思い出したかのように祝いの言葉をそれぞれ述べた。

「ありがとうネ!やっとシンファを幸せにできるヨ!」

そう言って、リーは微笑みながらシンファにキスをした。

イワンとフローレンスの結婚式は、ラス国で行われた。

花の刺繍がされた美しいドレスを着たフローレンスと、白いスーツを着たイワン。とてもきれいで、幸せそうだ。

「お姫様みたいですね」

小町がうっとりとした表情で言うと、「ありがとう。きっと小町やクリスタルもきれいですわ!」とフローレンスは言っていた。

式場には、たくさんの花が飾られ、まるでおとぎ話に出てくる世界に迷い込んだようだ。その中で、二人は永遠を誓った。

クリスタルと付き合って二年…。そろそろいい頃かもしれない。リーとイワンに、プロポーズのことを聞こう。そして、指輪を買わないとな。

俺がそう思っていると、「リーバス!」とクリスタルに腕を引っ張られる。

「ん?どうしたんだ?」

「いや、急に立ち止まったからどうしたのかなって思って…」

クリスタルが不思議そうな顔をする。俺は「何でもないぞ」と微笑む。プロポーズのことは、ナイショにしないとな。