俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「上」

「クリスタルのことが、とても好きなんですね」

俺がそう言うと、三人は大きく頷く。

「もちろんです!姉上様のおかげで、長かった世界大戦が終焉を迎えたのですから!とても尊敬します!」

ハリー様が熱く語る。クリスタルは恥ずかしそうにし、俺はクスリと笑った。

お城に来るのは正直嫌だ。でも、この三人に会えるのなら嫌な気持ちも減る。

付き人を二人連れ、俺たちは城の外へと飛び出した。

街は活気にあふれていて、人々は笑顔で生活を楽しんでいる。人々は、クリスタルやハリー様たちを見ると、「王女様!王子様!」と驚いていた。

「こんにちは!タンバリー国へ報告に来たんです」

クリスタルは笑顔で手を振る。三人も同じように挨拶をしたり、手を振ったりしていた。

俺のもとに一人の年配の女性が近づき、俺に頭を下げて微笑む。

「今年もお二人で仲良く帰って来られたんですね。クリスタル様はとてもお幸せです。こんな素敵な伴侶の方がいらっしゃって」

「えっ?」

「はっ?」

俺とクリスタルは、同時に驚く。お互いに顔が赤いというのは確かだ。俺は慌てて言った。

「い、いえ!まだ結婚していませんから!!」

タンバリー国の人に、そのように言ってもらえるのは嬉しい。でも、俺はまだクリスタルにプロポーズもしていないのだ。

頭の中に、リーとシンファの結婚式、イワンとフローレンスの結婚式が浮かぶ。

リーとシンファの結婚式は、朱国で行われた。多くの国では花嫁と花婿は白い衣装を着るのだが、朱国では赤い色がめでたい色とされ、二人は赤い衣装に身を包んでいた。