俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「上」

「リーバス、どうしたの?」

クリスタルが俺の顔を覗き込む。俺は「大丈夫だ。何でもない」と微笑んだ。

フローレンスとイワンはお腹を撫でながら微笑み、リーとアレックスと小町は楽しそうに話している。

「今日も平和だね!パーティー楽しみ!」

クリスタルの目が輝く。こいつは会議中にパーティーを開催する問題児なのだ。

「今日は真面目な話をするんだぞ!」

俺がため息をつきながら言うと、「ええ〜!!」とクリスタルとリーとアレックスが叫ぶ。

「お前たちは何をしにここにいるんだ!!」

俺の大声が会議室に響き渡った。



遠くで波の音が聞こえる。俺はゆっくりと目を開けた。

目の前にあるのは、頑丈な鉄でできた壁。視線を横にずらすと鍵が厳重にかけられた分厚い扉が見える。

俺はジャック・グラス。世界を翻弄させていた黒幕だ。

警察に逮捕された後、俺は留置所に放り込まれ、裁判にかけられた。普通なら死刑になってもおかしくなかったが、クリスタル・モーガンの慈悲とやらで終身刑となり、今はギール国本土から少し離れた海の上にある刑務所で暮らしている。