俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「上」

「クリスタル王女!あなたはお美しい姫君です!そのようなはしたない格好をされては……」

私の服装を見て、フィリップ王子は驚く。たしかに今の私の格好は、リボンやレースがついたロリータ服でも、豪華なドレスでもなく、チェックのシャツに、ズボンという格好だ。

普段、リーバスといる時は、ふんわりした服を着ていることが多い。でも、今回ズボンを履いているのには理由がある。

私はお城では、いつも窮屈なドレスを着せられていた。ズボンを履くなんて許されなかった。その命令に、私はずっと従い続けていた。でも、今はもう違うのだと国王たちに知らしめるために、ズボンを履いているのだ。

ちなみに、リーバスは私のズボン姿を見て、「……か、かわいいぞ……」と照れながら言ってくれた!嬉しい!!

フィリップ王子は、付き人にレモン色の美しいドレスやヒールの靴、ダイヤの首飾りを用意させ、「こちらこそが、あなたに相応しい格好です」とにこやかに笑う。

私のことを好きでいてくれているのは、正直嬉しい。でも、リーバスと違ってグイグイいきなり迫ってくるから怖い。あと、勝手に人のことを調べるから…。

「フィリップ王子。この服は、クリスタルが選んだものなんです。クリスタルの好きな服です。好きなことを、無理に変えるようなことはしないでください」

リーバスがフィリップ王子を真っ直ぐに見つめ、言う。私は嬉しくて、リーバスの腕をそっと掴む。