俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「上」

フローレンスは妊婦なのであまり無理はできないと、産休に入っている。しかし、小町とアレックスが会議に参加していない理由は、仲の良いクリスタルやリーも知らない。これは意外だった。

学校をサボりたがるアレックスなら、ズル休みをしたのかと思うが、小町が休んでいるとは珍しい。熱を出しても会議に来て、家に帰したこともあるほど真面目だと言うのに…。

「フローレンスは子供を出産するのが今は仕事だ。アレックスと小町だって、体調を崩してしまったんだろう。大丈夫だ」

俺がそう言うと、クリスタルは「うん…」とゆっくり頷く。

「フローレンス、すごいね。ジュリエットを生んだばかりなのに…。あっ!そういえば、フローレンスが赤ちゃんの名前候補を教えてくれたんだよ〜!」

楽しそうにクリスタルは言う。俺は「ほう…。どんな名前をつけるつもりなんだ?」と訊ねた。

「メル、ジュエル、カレンのどれにしようか考え中なんだよ」

のし、と俺の頭に手を置きながらイワンが無邪気な顔を見せる。そうだ、父親がここにいたな。

「メルは「海」って意味だし、ジュエルは「高価な」って意味で、カレンは「純粋な」っていう意味があるし、名前ってとっても素敵なんだね!」