俺の恋人曰く、幸せな家庭は優しさと思いやりでできている「上」

アレックスが、フローレンスと一緒に歌う。イワンとリーが楽器を演奏し、私と小町とリーバスは歌に耳を傾けながら、三人で談笑する。

窓の外はもう暗い。でも、夜の方がパーティーは盛り上がるような気がする。煌めく明かりに照らされたこの場所で、好きなように歌って踊って食べてはしゃぐ。いつか参加した貴族のパーティーとは違って、みんな楽しそうだ。

王女としては思ってはいけないことかもしれないけど、私は貴族と一緒にいるより、こうして身分関係なく楽しむ方がやっぱり好き!

「お肉料理、追加しま〜す!」

リリーがそう言って、私たちの前を通る。おいしそうな匂いが、私の鼻をくすぐった。

「…うッ!!」

その刹那、小町が口を押さえ、トイレへと駆け込んで行く。私とリーバスは驚き、医者のリーが騒ぐのをやめて真剣な表情になる。

しばらくしてトイレから出てきた小町に、「大丈夫?」と私は声をかけた。

「大丈夫……です……」

そう言う小町は、全然大丈夫そうには見えない。リーが心配そうに、「ちょっと診た方がよさそうだネ」と小町を椅子に座らせた。

「小町、体調が悪いなら無理は禁物だ。ホテルまで送ろうか?」

リーバスがそう言うが、小町は「大丈夫です…」と疲れたような笑みを浮かべる。