クリスタルと一緒に住むようになってから、家に帰るのが楽しみになった。

ずっと一人暮らしだったからだろうか、家に帰って愛しい人が「おかえり!」と言ってくれるだけで、疲れが吹き飛ぶ。

「ただいま」

俺がそう言ってドアを開けると、「おかえり〜!」とクリスタルはキッチンから顔を出して言ってくれる。

「あとスープだけだからね!」

クリスタルは鍋に入ったスープを温めている。俺はその背後から抱きつき、「楽しみだ。お前の作るスープはうまいからな」とささやく。

「そ、そんなこと……ないよ?」

真っ赤な顔をするクリスタルに、俺は優しく口付ける。

いつもの、平和な朝だ。



朝食を食べ終え一緒に後片付けをした後、俺は交番の仕事へ、クリスタルは孤児院へのボランティアへ向かった。

俺も孤児院育ちなので、クリスタルがボランティアで関わってくれることが嬉しい。

離れる前にしたキスの感触を思い出し、俺の胸が高鳴った。

「お〜い!恋ボケ警察兼世界平和対策本部の議長さん!何ニヤついてんだよ!ムキムキかわいいね〜」

俺の肩が叩かれ、振り向くと同僚の警察官であるレムがいた。