仲間の多くが、医者や警察官、軍人になることが多い。なぜなら、職が安定していて給料がいいからだ。

「あれ?この人は女性?」

クリスタルが最後の一人を指差す。そう、この写真の中の女性は、異性で初めて友達になった女性だ。

金髪の髪をベリーショートにし、男のような服を着ている。気の強そうな目は、美しい赤。

「ああ、そうだ。男みたいな格好だがな。彼女はロビン・ターナー。武術に優れた強いやつだった。孤児院を出た後は軍人になったんだ」

「……同じ女性なのにすごいなぁ」

クリスタルがため息をつく。俺はその背後に回り、ぎゅっとクリスタルを抱きしめた。

「リーバス?」

「俺は、大切な人はこうして守っていきたいんだ。だから守られていてくれないか?」

クリスタルは、そっと俺の腕に自分の手を置く。その耳は赤く染まっていた。

「うん。絶対に守ってね」

「もちろんだ」

俺はクリスタルの髪に、キスを落とした。



新聞に、「牢獄のプリンス、ジャック・グラス」と書いてある大きな記事を見つけた時には、あまりに滑稽で笑ってしまった。

セーラは、あれからよく俺に面会に来るようになった。辛いことなどを吐き出し、俺はその度に偽りの笑みと優しさを与える。