それにしても、俺に面会だなんて一体誰なんだ?
俺は何も言わずに看守についていく。対策本部にいた時のジャック・グラスは、「何事にも動じない紳士」だからな。役はきちんとこなさないといけない。
「俺に面会だなんて、世間も捨てたものではありませんね」
面会室に向かう道中、看守にさりげなく話しかける。ここに投獄されて以来、塀の外の人間と接触したことなど一度もなかったからだ。
「相手は新聞記者の女性だ。お前の取材に来たらしい」
看守の言葉に、俺は「そうですか」と言ってほくそ笑む。もしかすると、俺の密やかな願いが叶う日は近いかもしれない。
面会室の分厚い扉を看守が開ける。面会室に来るのは初めてだ。
部屋は八畳ほどの広さで、向かい合った机と椅子以外何もない白い無機質な部屋だ。
その部屋の椅子に、黒いスーツを着た眼鏡の女が座っていた。金髪の髪はボサボサ、スーツもどこかくたびれていて貧乏くさい。化粧もしていないようだし、まだ二十代だと思うのに、装飾品を一つも身につけていない地味な女だ。
久々に会った外の人間がこれか、と俺は心の中で舌打ちをする。しかし表情は笑顔を忘れない。
俺は何も言わずに看守についていく。対策本部にいた時のジャック・グラスは、「何事にも動じない紳士」だからな。役はきちんとこなさないといけない。
「俺に面会だなんて、世間も捨てたものではありませんね」
面会室に向かう道中、看守にさりげなく話しかける。ここに投獄されて以来、塀の外の人間と接触したことなど一度もなかったからだ。
「相手は新聞記者の女性だ。お前の取材に来たらしい」
看守の言葉に、俺は「そうですか」と言ってほくそ笑む。もしかすると、俺の密やかな願いが叶う日は近いかもしれない。
面会室の分厚い扉を看守が開ける。面会室に来るのは初めてだ。
部屋は八畳ほどの広さで、向かい合った机と椅子以外何もない白い無機質な部屋だ。
その部屋の椅子に、黒いスーツを着た眼鏡の女が座っていた。金髪の髪はボサボサ、スーツもどこかくたびれていて貧乏くさい。化粧もしていないようだし、まだ二十代だと思うのに、装飾品を一つも身につけていない地味な女だ。
久々に会った外の人間がこれか、と俺は心の中で舌打ちをする。しかし表情は笑顔を忘れない。


