ロビンは、夜の道を恐れる様子もなく歩いている。さすが軍人。後ろから大罪人が近づいてきても、驚く素ぶりも見せない。
ロビンの手を後ろから掴み、裏路地へ引っ張る。さすがにこの時は、「えっ!?」とロビンは驚いていた。
しかし、一瞬で反撃体制をとる。俺は素早くロビンを壁に押し付けた。
「俺だ…」
俺がそう言うと、ロビンは「ジャック・グラス!?」と驚く。俺もまさか二度目の接触があるとは思わなかったな。
「何の用?自首に来たのか?」
冷たい目でロビンは俺を睨む。俺はクククッと笑った。
「まさか。あることを報告しに来たんだ」
「報告?」
俺はニヤリと笑い言った。
「リーバス・ヴィンヘルムは、クリスタル・モーガンにプロポーズをするようだ」
そう俺が告げると、ロビンの冷たい表情が一瞬で悲しげなものに変わった。「嘘……」と何度も呟く。
「本当だ」
俺は静かに言う。ロビンの肩は小刻みに震え、ロビンは泣くのを必死でこらえているようだ。
「嘘じゃない。婚約指輪を買っていた」
俺は嗤いたいのを堪えながら言う。そう、もっと傷つけ。お前にはたくさん二人を傷つけてもらう必要がある。
「取られたくないんだろ?なら、お前のすべきことは一つだ」
ロビンの耳元に口を寄せ、ささやく。
そして、俺は裏路地を離れた。
真夜中の二時。普段なら、クリスタルを抱きしめながらベッドで眠っている。しかし、今は少し忙しい。
俺はメモ用紙にプロポーズの計画を書いている。書いては消す、書いては消すの繰り返しだ。
クリスタルは、小町たちからどのようにプロポーズされたか聞いているだろう。同じようなものだとがっかりするのだろうか。悩んでしまう。


