あなたとの出逢いは高校1年生。
同じクラスの男の子。

別に特別かっこいいわけじゃない。
でも、その完璧すぎるオーラ。

周りには女の子の人だかりで、初日から囲まれていた。

だけどほとんど話してるのは女の子の方で男の子はただ頷きながら聞いているだけに見えた。



私がその輪の中に入っていかなかったのは今考えると周りと同じと思われたくなかったからかもしれない。

もしかしたら私は出逢った瞬間からあなたに恋していたのかもしれない。



そんなことを考えていたら、
ガラガラッ
『席つけ~~』
担任の先生らしき人が入ってきて教壇に立った。


『入学おめでとう!
今日から君たちは桜ノ宮高校で3年間学ぶ ことになります。
うちは文武両道を掲げています。
部活動だけに熱意を向けすぎないよう、両立していってください。
では入学式があるので体育館に行きましょう。』




つまらない入学式という式典を終え、また教室に戻る。

そしてまたあなた、菅原君の周りには女の子の集団。

ボーッとその光景を眺めていた時、

『ねえ! 私、玲奈って言うの!
席前後だからよろしくね!』

前の席の子が、突然後ろを振り返って話しかけてきた。

『よろしくね!』
『菅原くん?だっけ?
初日からあんなに囲まれて大変だね~』
『そうだね。
私だったら耐えられないよ(笑)』
『わかるわかる~~(笑)』


玲奈とはすぐ仲良くなった。

いつも一緒にいて、話が尽きなくて、
すごく楽しかった。