生きてる価値。

確かに真梨愛の言う通りだった。

私には、生きてる価値なんてないんだ。

生きてたって…

生きてたって仕方ない。

でも、その地獄のような暴言と暴力から、たった1人救ってくれたのが、直也君だったの。

『沙羅ちゃん、消しゴム貸して』

『理科のノート写させてよ、沙羅ちゃん』

何もないように、私に話してくれた人。

こんな私を人間として扱ってくれた人。


だから、私は…今まで生きて来られた。