「うん。瀬川と瀬川の彼氏」

「え……彼氏……?」

「そ。瀬川の彼氏、うちの部の奴だけどもっかい見る? すっげーイケメンだよ」

「まって、さっきの写真は見せないでっ」

「あー、はいはい。俺、桜庭の写真なんて他に持ってっかな……。そう言えば、ご褒美何してやったの?」

ご褒美……と、土曜日を思い出したら頬が熱る気がする。湊の家に行ったし、基本的には湊の部屋に居たけど、湊の御両親も家に居たから私達の関係は特に進展していない。湊のお父さんとも会った、という意味では進展したかもしれないけど。とは言え、約束通りちゃんと膝枕はしたし、それを別にしてもくっついている時間は長かったから、気恥ずかしくなる。

「瀬川、顔赤いよ?」

「……変なこと聞くからでしょ」

「桜庭も男だしなぁ。そりゃぁ、彼女からご褒美貰えるんならエロいことして欲しいよなぁ」

「してないからっ」

「じゃあ何したの?」

エロいことしてないなら言えるでしょ? と言わんばかりにニヤニヤした武田。