「ありがとうござます」


話してくれた返事にはなっていないけど、それでも彼もわかってるかのように頷いた。


「同い年だし、凌平でいいから。その代わり俺も呼び捨てにするからな」


そのぶっきらぼうな言い方だけど、それでも自然と私は頷けた。


「うし、じゃあ早く泣き止め真奈。
おまえが泣き止まないと、兄さんに怒られる」

「ブラコン?」


鼻をすすりながら泣いた事の照れ隠しにそんな事を言ったのだが、
予想以上の反応をされて笑ってしまう。


「ち、ち、ちげえよっっブス」


顔を赤らめ、目を真ん丸くさせてそんな事返してくるので、自然と涙が止まってくる。


「ふふっ、面白い」


「っおい!泣き止めと言ったけど、笑ってんじゃねえよ」


ったくっと怒りながら凌平は行くぞっといって私の手を引いて部屋に入っていく。