ユアンの時と同じように馬車に乗って市街地へ向かう。
ナタリーお勧めのケーキ屋さんとあって今からワクワクしていた。
アレクシスのエスコートで馬車を降りて二人で歩いていると、ユアンの時のようにいろいろな人に話しかけられた。
「殿下、絶対に婚約者様を奪われないでくださいよ!」
「私達はその方なら付いていこうと思いましたからね。
自分の事しか考えないような、しょうもない貴族の方などとは婚姻しないでくだされ」
「……善処しよう」
やはり会話はティアナとの婚約についての事が多く、アレクシスは当たり障りない言葉でなんとかその場を切り抜けていた。
「前回ユアンと出歩いて、結構な市民の好感を得たようだな」
それはきっと男の子を助けるために馬の前に飛び出したことで支持されることとなったのだろう、とティアナは苦笑した。
その場にいた人やその話を聞いた人々がティアナとクリスティーネの事を比べ、未来の国母になるのであればティアナにと結論づけたらしく、街中がアレクシスとティアナの応援ムードとなっていた。
「市民はティアナを婚約者にと言っているぞ?
どうだ、皆の期待に応えてみては」
【……もう暫く、時間を頂きます】
ティアナが結論を出すまでまだ三ヶ月ある。
大事な問題なのでもう少ししっかり考えてから答えたかった。
ナタリーお勧めのケーキ屋さんとあって今からワクワクしていた。
アレクシスのエスコートで馬車を降りて二人で歩いていると、ユアンの時のようにいろいろな人に話しかけられた。
「殿下、絶対に婚約者様を奪われないでくださいよ!」
「私達はその方なら付いていこうと思いましたからね。
自分の事しか考えないような、しょうもない貴族の方などとは婚姻しないでくだされ」
「……善処しよう」
やはり会話はティアナとの婚約についての事が多く、アレクシスは当たり障りない言葉でなんとかその場を切り抜けていた。
「前回ユアンと出歩いて、結構な市民の好感を得たようだな」
それはきっと男の子を助けるために馬の前に飛び出したことで支持されることとなったのだろう、とティアナは苦笑した。
その場にいた人やその話を聞いた人々がティアナとクリスティーネの事を比べ、未来の国母になるのであればティアナにと結論づけたらしく、街中がアレクシスとティアナの応援ムードとなっていた。
「市民はティアナを婚約者にと言っているぞ?
どうだ、皆の期待に応えてみては」
【……もう暫く、時間を頂きます】
ティアナが結論を出すまでまだ三ヶ月ある。
大事な問題なのでもう少ししっかり考えてから答えたかった。



