王妃の合図にアレクシスが前に進み出る。
その後ろにティアナが着いて歩くがドレスで隠れている足は震え、緊張からか顔色は普段よりも白い。
今にも倒れそうなティアナの腰にアレクシスがそっと手を添えると自分に寄り添わせた。
「立っているのもやっとだろう。
このまま寄りかかっておけ」
耳元で囁かれた言葉に、ティアナはほんの少し頬に赤みを取り戻し小さく頷いた。
仲睦まじく見えるその光景に感嘆とする者や悔しさに顔を歪めるものがいて、壇上からはそれらがよく見えた。
「フライハイト国クヴェルのティアナ嬢です。
今ここに、アレクシスとティアナ嬢の婚約を……」
「お待ちください!!」
王妃の言葉を遮るように、会場の扉を大きく開き叫ぶ人物に一斉に視線が集中する。
例外なくティアナも驚きそちらに視線を寄越すがアレクシスのみが冷静に、やはり来たか……。と呟いていた。
「非礼を承知で申し上げます。
その婚約、お待ちいただけないでしょうか」
突然現れたユアンの言葉に全員がざわめく。
ユアンはそれを意に介さず壇上の前まで進むとその下に跪き真っ直ぐティアナを見つめた。
その後ろにティアナが着いて歩くがドレスで隠れている足は震え、緊張からか顔色は普段よりも白い。
今にも倒れそうなティアナの腰にアレクシスがそっと手を添えると自分に寄り添わせた。
「立っているのもやっとだろう。
このまま寄りかかっておけ」
耳元で囁かれた言葉に、ティアナはほんの少し頬に赤みを取り戻し小さく頷いた。
仲睦まじく見えるその光景に感嘆とする者や悔しさに顔を歪めるものがいて、壇上からはそれらがよく見えた。
「フライハイト国クヴェルのティアナ嬢です。
今ここに、アレクシスとティアナ嬢の婚約を……」
「お待ちください!!」
王妃の言葉を遮るように、会場の扉を大きく開き叫ぶ人物に一斉に視線が集中する。
例外なくティアナも驚きそちらに視線を寄越すがアレクシスのみが冷静に、やはり来たか……。と呟いていた。
「非礼を承知で申し上げます。
その婚約、お待ちいただけないでしょうか」
突然現れたユアンの言葉に全員がざわめく。
ユアンはそれを意に介さず壇上の前まで進むとその下に跪き真っ直ぐティアナを見つめた。