「なんか最近、王宮のみんなが俺に冷たい気がするんだけど」

よくこんなに頻繁に遊びに来る暇があるな。と思いながらアレクシスはソファーで紅茶を飲むユアンに視線を向けるとユアンは、何故だろう？と何度か首を傾げていた。

「気のせいではないか？」

「いや、だって、今日も遊びに来たら“また来た”みたいな目で見られたんだけど」

「……頻繁に来るからだろう」

今までは月に一回くらいだった頻度が最近は一週間に一回遊びに来るようになった。
確か、ティアナと会ってからだ。
その事に気づいてユアンを見ると、ユアンはアレクシスをじっと見ていた。

「頻繁に来ないとアピール出来ないでしょ」

「……誰に」

「ティアナだよ、わかってるだろ？」

やはりか。とアレクシスは眉を寄せると、その表情に気づいたらしいユアンはふっと笑った。

「あの時、ちゃんと俺も候補者に入れてって言ったしね」

「……冗談だと思っていたが」

「強ち冗談じゃない、って言ったじゃん。
俺、けっこう本気で気に入ってるんだよね、ティアナのこと」

「一度会っただけだろう」

「回数なんて関係ない。
ティアナを見てピンときたんだよ。
一目惚れってやつかな？……ねえ、アレクシス……」

本気でいってもいいよね？

そのユアンの言葉に内心イライラしながらも、好きにしろ。と答えていた。