二人は店を出て歩く。
「あっ、友達から連絡が入ってる、少し会うから送ってくれなくて大丈夫だよ」
あかりは携帯を見てバックにしまう。
「そう、わかったじゃあな」
「うん、バイバイ」
あかりは俊に手をふって歩きだした。
涙がこぼれ落ちてきた。
ふられちゃった……告白さえ出来ずに、むしろさえぎられた感ありありだよ俊くん
俊くんにはキスは初めてって言ったけど嘘をついていた。
私は高校の時付き合ってた彼氏がいた。
だけど3年最後の大会前に怪我をしてメンバー落ち、いつまでも落ち込んでいた彼をウザイと思って振った。
俊くんは逆に弱ってたらついててあげようって思ったって……
今考えれば私、彼にきついこと言ってたんだな
一生懸命部活を頑張ってたのに……あいつ元気にしてるかな
連絡先を消してなかった彼を思いだして携帯をバックから出した。
謝ろう……そして先に進もう……
そして夏休みになった。
「俊起きて~、朝だよ」
「んー、琴菜のキスがないと起きれない」
「全く~いるときだけ都合のいいこと言って~」
「父さんは?」
「今出たよ」
琴菜は俊におはようのキスをする。
チュッ
「もっと濃厚なやつ」
俊は琴菜を布団にひっぱりこんでキスをしまくる。
「んっ」
何分続いたんだろう、いつも思う。
「もう……ダメ」
「どっちの駄目?、気持ちよくて力入らない?」
「両方、はぁ」
「また毎日琴菜とキスできる」
俊は琴菜の頬を両手でおさえ、口をまた開かせる。
「うっ」
「キスだけでも全然足りね、一時間でもしたいくらい」
「それは……っ無理、学校……」
「仕方ないな、学校帰ってからにするか」
俊はシャワーをあびにいく。
(体力つけなきゃもたないかも)
琴菜は痛感した。
俊達はグループ発表の仕上げに取りかかっていた。
「あと、一週間すれば完成じゃね」
「完成したら打ち上げでもするか」
「いいねー、週末する?俊の都合は?」
「いいよ、狭いけど俺んちでする?」
「まじか?」
「父さんの会社が借りてくれてるからコーポだけど」
「やった、決まり」
「土曜日早目にするか、夕方5時くらいな、あとで住所送っておくよ」
「了解!」
家に帰り琴菜と父親に話す。
「父さんは帰るからいいけど、あんまりうるさくしすぎないようにな、あと父さんの部屋に入らないこと」
「わかった、琴菜は料理を一緒に作ろうぜ」
「うーん料理はいいんだけどお鍋とかフライパンが1つしかないから時間がかかるよ、お皿は百均で買ってくるけど」
「1つずつ買ってもいいよ、まだ俊は3年あるんだから」
「じゃあ一緒に買いにいこうな」
「うん」
夜、俊の部屋
布団に一緒に横になる。
俊の部屋は四畳半の狭い部屋で布団を敷いて寝ている。
「琴菜、昼間暑いからエアコンつけとけよ、買い物も朝のうちに行くこと」
「うん、わかった、今度は何人くるの?」
「琴菜入れて6人分かな、男三人、女二人のグループだから……沢野のこと気になる?」
「大丈夫、話したんでしょ」
「まあ、向こうが納得してくれてるかどうはわかんないけど、あれから誘ってはこなくなったな」
「じゃあいいよ、私こそいつもヤキモチ妬いて俊のこと束縛してたら言ってね」
「束縛するのはきっと俺だよ、これから出会う琴菜の周りに寄ってくる男に嫉妬する」



