好きだと言ってくれるのに…ヤキモチ妬いちゃう


「俊はカッコいいもん、天然だけど(笑)」

おっ、琴菜が笑った。

俊は、やっぱり琴菜の笑顔が好きと思える瞬間だった。

「二人ともね、まだ離れてから3ヶ月ほどなんだよ、これからまだまだ色んな出会いが待ってるのに今からこんなんで大丈夫かなー、お母さんはとても心配」

「なんで母さんが心配なのさ」

「私のまわりでは高校からの付き合いで結婚したカップルがいないから、自分も別れたし」

「あら、私はまわりに3組くらいはいるわよ」

「そうなの?」

「俺らの付き合いの長さ、なめんなよな」

「いつから付き合ってるかわからないくせに」

「それは……確かに、でも記憶がある頃には小学生には……うん」

「もう、保育所からキスしてたけど正式にはあれね」

「そうね」

「何何?」

二人の母親は揃えて言う。

「小学校の入学式」

琴菜と俊は顔を見合わせる。

「覚えてる?」

「いや」

「あなた達が通っていた小学校は私服だったのよ、で、まあ着飾るわよね」

二人は頷く。

「一緒に門の前で写真撮ったときに俊が言ったのよ」



小学校前入学式……

『琴菜、その服かわいい、ドレスみたい』

『ドレスってウェディングドレス?』

『何それ』

『結婚するとき着るんだって』

『じゃあ大きくなったらウェディングドレスを着て結婚してくれる?琴菜は可愛いからさ』

『うん、俊のお嫁さんになる』




二人とも照れていた。

「覚えてねぇわ」

「うん」

「まあとりあえず卒業して二人で生活できるようになってね」

「そうね、仲直りできてお母さん達も安心したわ」

「俺が絶対に謝るし、これから、何があっても」

「そんな、私が悪い時もあるかもだし」

「来週も帰るからな、明日は心配かけたから淳基らと会うよ」

「うん」

次の日、淳基と栞に俊は会う。

琴菜はお留守番

「色々心配かけて悪かった」

二人に頭を下げる。

「全くなんで琴菜ちゃんはすぐ許してるのよ、俊くんが五キロくらい痩せてから許せばいいのに」

「栞ちゃん例えが怖いよ」

「淳基くんは浮気しないから大丈夫よ、あたしが浮気が一番嫌いなの知ってるもんね」

「俺だってしたくてしたわけじゃない、浮気ってどこまで?」

「人によるけど、あたしは二人で出掛けられるのは嫌、何してても二人が隠せばバレないでしょ」

俊はビクッとなる。

「俊くん?何かしたな」

「えーと、何だろう」