「栞ちゃんはどうして転校してきたの?聞いてもいいのかな」
「あたしはお母さんの再婚でね、新しいお父さんがね家を買おうって
お父さんも一人暮らしでアパートだったし、あたしも団地だったから一軒家に憧れてね
高校卒業してからでもいいって言ってくれたんだけど早く住みたくって」
「高校は変わらないといけなかったの?」
「んー、前も言ったけどあまり部活が楽しくなくなってきてたし、彼もいたけど会えてたしね、まあ結局ダメになったけどさー」
「栞マネ、彼氏いたんだ」
「そう、でも浮気されて別れたー、今のほうが楽しいから転校してよかったよ~」
「ただいまー」
「お帰り、ポテチ買ってきた?」
「おう、もちろん、あっ、淳基寝たか~」
またみんなで賑やかに話始めた。
10時になった。
「時間だな」
「片付けるか」
「明日学校だしな、宿題あったっけ?」
「プリントあったぞ」
「やべ、帰ったらしないと」
「じゃあなー」
次々に部員が帰っていく。
「あたしも帰るよ」
「淳基が送っていくっていってたから帰る時起こしてって言われてる」
「そう、悪いね」
「淳基起きろ!みんな帰ったぞ」
みんな帰る時は坂本くんは起こさないんだな(笑)
淳基は目を開ける。
子供みたいに目をこする。
「なんで……いつも俺をほって帰るのさ」
「そうだね」
「うん、マネもそう思うよね?」
「今思ったよ(笑)」
「喉が渇いた」
淳基は立ち上がる。
「あっ、もらってくるよ」
「いいよ、もう二人いちゃついてるから、あっ見てみる?」
二人は対面キッチンの奥でキスをしていた。
「ねっ、言った通りだろ?」
冷蔵庫にいって一言声をかける。
「水もらう」
淳基は冷蔵庫を開けて水を出す。
一気に水を飲む……二人がキスを続けているのを当たり前に
「じゃあ、帰るな」
俊は手だけ振っていた。
二人は俊の家を後にする。
「もう、二人の世界だから」
「この間言ってたのがあれね?」
「そう、起こしてくれない、今日は栞マネを送るから起こしてって言ってたから起こしてくれたけど、あいつらのヤってる声で目が覚める時もある」
「マジ?」
「うん、マンションだから玄関まで短い廊下しかないから、起きて帰る時、廊下通ると聞こえる」
「しばらく聞いてかえったりしないの?」
淳基は真っ赤になる。
「そんなことはしないよ~、あいつら朝までするらしいから」
「キャプテンは元気だな(笑)」
「サッカー部の奴は最初に集まった時に俊がもう自分の彼女って宣言してたから、手だすなよって」
「琴菜ちゃん愛されてるな、うらやましいな」



