淳基が部活が終わって琴菜に話しかけてきた。
「琴菜マネ、栞マネは大丈夫?」
「うん、昨日聞いたけどはっきりさせたいって言ってたから……体調不良ではないから安心して」
「そっか、ちょっと一緒にいたから心配だったんだ、平気と言ってたけど俺からみると顔色変わってたし」
「淳基くんはよく気づくね」
「朝寄ってみたんだけど家から出てこなかったから」
「連絡先交換してないの?グループ入ってるでしょ」
「今まで個人的に用事がなかったし、いきなり入れても迷惑だから、まあ体調が悪くないならいいよ、ありがとう」
栞が夕方家に帰ってくると、淳基が待っていた。
「部屋に電気がついてなかったからまだ帰ってないと思って、もう少ししたら帰ろうと思ってたけど、心配で」
「心配かけてごめん、ご飯食べに行こうか、昨日奢ってもらったから今日はあたしが出す」
店に入る。
「彼に会えたの?」
「うん、向こうの部活の時間がちょっとうちと合わなかったから休む形になってごめんね、学校の門で隠れて待ってたら女の子と出てきてね、後をつけたの」
二人でピザを食べながら栞は話す
「家まで送っていって帰り際にキスしてバイバイしてた」
「それは浮気?」
「あたしが一応彼女だからそうなるね、現場を見たから確信したね
転校する前から同じ部活の女の子に言い寄られてるのは友達から聞いて知ってたの」
「それなら転校する時にでも別れてたら……」
「考えないこともなかったけどねー、で彼女と別れたから電話して会ったの
届いたメッセージを見せたら送ってないって、女が彼の携帯を使って送ってたの
謝ってた……付き合ってないって否定したけどキス見たよっていったら浮気とセフレは認めた、だからもう別れるって言って来たよ」
「納得してくれたの?」
「別れたくないとは言ってた、彼は自分で言うのもなんだけど友達に自慢してたのね、本当に好きなのはあたしだと思うけど彼女の強引さにも弱くて流されちゃったかなー」
「自業自得じゃないか」
「あたしって……坂本くんはどう思うかどうかわからないけど男子とふたりで話すのも意外と平気で、まあ結局は琴菜ちゃんにも誤解されたけど性格が男っぽいのかなー
女子には嫌われてたと思うし、男子にとったら思わせ振りな態度にとられたかもしれない
彼はそう思ったみたいであたしも付き合ってみようと思ったしあたしも彼だけ責めることはできないかな」
「でも、浮気は絶対に向こうが悪い、ご飯食べにいくくらいはセーフかな?俺、昨日行っちゃたし」
淳基は改めて昨日二人でご飯を食べに行ったことをばつの悪そうに聞いた。
「あたしの中ではありなんだよね、大丈夫
今思えばやっぱ、転校する時に別れておけばよかったかな、坂本くんの言うとおりだね」
「思ってたより元気そうでよかった」
「ありがとね」



