みつ兄に言われるのは分かってた。 あの人も翠の過去を知ってる人だから。 きっと、俺が一番分かってないんだよな。 翠の苦しみや何を思ってるのかも…。 そんな奴があいつを支えるなんて無理なんだよ。 やっぱり俺は口ばっかりで 何にもできない奴なんだ。 でも、あいつが好きなんだ。 一生俺が守っていきたいんだ。 だから… 「みつ兄、それはできない。」 俺は翠と別れるつもりはない。 ずっと前から決めてたんだ。 「あいつが俺から離れようとするまで 俺はあいつを離さない。」