無気力な神矢くんのお気に入り(断固拒否)



それにどっちにしろわたしはもう神矢くんと関わりたくないんですけどおおお!?


でもそこまで言うことはできず、ひかえめに

「わたしより他の女の子たちのほうが親切だと思うけど…!?」

と遠回しに言ってみた。


「だからめんどくさいって言ってるじゃん。

僕、ななせがいい」


「………なっ……」


驚いてワンテンポ遅れて反応してしまう。


神矢くんは今日一番の小さな小さな微笑みを浮かべて。


「…僕、ななせのこと気に入ったから」

なんてわたしの耳元に唇を寄せ、ささやいた。


神矢くんのお気に入りなんて。


断固拒否するしかない。