ゴキッ バキバキッ
グチャ…
メキメキ…ッ
紫色の扉の先から異様な音が漏れる
数分後、扉は《ギギ…ッ》と
鈍い音をたてゆっくりと開いた
そこからは深く帽子を被り
クスッと怪しぃ笑みを
浮かべている男1人が出てきた
『悪魔の誕生…』と
誰かに語りかけるように…
自らを悪魔と名乗る男は
人間とは呼べない
悪魔とも呼べない顔をしている
何と言えばいいのだろう?
…死んでいるか生きているかこそ
分からない といえばいいか
悪魔と名乗る男はギシギシと
なる床を一歩一歩進んでゆく
向かった先は悪魔の世界なのか
吐き気がする光景が普通にある
世界に存在しないような空間
悪魔と名乗る男は
床に散らばった残骸を
口に含みさらに歩きだした
『悪魔の誕生…』とまた呟き
クスッと笑みを浮かべて…
どこかに歩きだした…