「……あー、そういえば」
赤松先輩がなにやら思い当たる節があるかのようにつぶやくので、わたしは「な、なんですか?」と続きを求めた。
「碧、南野高のマネージャーと付き合ってたなーと思って」
「…!?」
「まあでもそれは関係ないと思うけどな」
「……」
「つーか明日、こっそり来ちゃえばいいじゃん。あ、電車来た。じゃあねー」
赤松先輩はそう言って、電車とともに去っていった。
…………知りたかったような、知りたくなかったような。
碧くん、向こうの高校のマネージャーと付き合ってたんだ……。
いったいいつからいつまで?
どっちから?
なんで別れたの?
今は連絡とってるの?
次々に嫉妬という名の気になることが思考すべてを襲った。
碧くんに、彼女がいたことがあったなんて…………当たり前だよね。
あんな素敵な人だもん。
いたことないわけがない。
例え過去だとしても、
碧くんのよさに気づいたのは……
わたしだけじゃなかったんだ。



