うん、でも、いくつになっても容姿を褒められると嬉しい。


ケント、本当にあなたは素敵な人だね。


出来ることなら、まだまだずっと…


一緒にいたいよ…


ケントのすぐ隣で笑っていたい。


私が寝ているベッドの横、ケントはそこにじっと座っている。


特に何をするでもなく、時々、話をしたり、お水を飲ませてくれたり。


いつも私を気遣ってくれてるんだ。


昔みたいにいろんなことに挑戦したり、どこかに出かけたり出来なくて申し訳ない気もするけど…


そうやって側にいてくれて、私は心から安らぐことが出来てるよ。


ケントには、もし私が死んだら、かかりつけの病院に電話してと伝えてる。


死んだあとのことも全部引き受けてくれた。


いろいろ出来るようになったから、もうドラキュラだってバレる心配はないだろう。


本当に…今までたくさん頑張ったね。


偉かったね。


そして…


私はケントに、すべて終わったらドラキュラの世界に帰るように言った。


ケントはあと数十年生きる。


そして、こんどこそ本当に…


ケントも消える。