『あっ、ねえ、ケント。100年寿命があるとしたら、その寿命…ケントはあと何年残ってるの?』


『あと…』


いやだ、聞きたくない!


『2年です』


聞いてしまった!!


『2年…?』


嘘だ…


たったの2年?


なんで2年なの…


2年したら、ケントは…消えちゃうの?


本当に??


なんでよりによって98歳なのよ…


あと2年って…


ケントは…


それをわかってて生きてるの?


そんなのつら過ぎるよ。


ドラキュラは、死んでしまう寂しさを感じないの?


いやだよ…


私の超理想のイケメンに、せっかく出会ったのに。


ちょ、ちょっと待ってよ、っていうか、私達まだ何も始まってないじゃない!


付き合ってもなければ、キスだってしてない。


なのに、あと2年で終わってしまうの?


そんなのいやだよ~!!


離れたく…ないよ…


私は、すっごくわがままな子どもみたいにそう思った。