「でも……本当は俺、幸せになりたい。
亡くなった咲音と祐子の分まで…。」

俺は泣いている祐介の頭を右手で撫でた。

祐介は不思議そうな顔で俺の瞳を見つめる。

泣き止んで、俺の瞳に見惚れ、

今祐介は、俺の"魔性"の虜だ……。

「祐介くんは…"幸せになれ。"
そしていつかまた、"愛する人と出逢えるよ。"」

今はただ、静かに眠りにつけばいいさ。

目を覚ましたらその時は、
新太達とまた仲良くなれるから……。

そう願って抱きしめてやると、

魔法がかかったかのように、
俺の腕の中で祐介は眠りについた…。