「……喧嘩でもしてたのか?」

これが、俺の特性の"Last note"の力…。

念が強かったりするある特定の場所で、
「嗅覚の異常気質」を持った俺は匂いで何があったか等、ビジョンで視えたりする事がある。

「青山、何か言ったか?」

隣から廣瀬が呼びかけてきた。

「いや、独り言。」

この時はまだ、この後起こる事件と繋がるとは思ってもいなかった。

そして、自分の特性と向き合う貴重な時間になる事さえも。


少しずつ、俺の夏休み(本当は冬休み)が
崩れていく音が密かにしていた…。