「何でアンタに迎えに来てもらう必要があるのよ？」
「心配したから言ってんだろ？！ホント可愛いげないな！最近！」

多分、新太は絵梨奈を想っているんだろう。
絵梨奈の特性が開花してから、様子が変な事に気づいてるのはよく見ている証拠だ。

「悪かったわね！体育館もう戻るから。
刑事さん達、捜査頑張って下さい！」

新太の心配はよそに、絵梨奈は手を振って走って行った。

「待てよ！絵梨奈！！」

追いかけようとする新太の腕を俺はとめた。

「何すんだよ？！」

「新太くんには、聞きたい事がまだあるんだ。
少しだけいいかな？」

そう言うと、校舎の外にベンチがあるからと誘導してくれた。